世紀のリノベーション第6話

2014年11月10日 月曜日 by ジャック

秋もすっかり深まり、本格的な冬の訪れを感じる今日この頃ですが、皆さん風邪などひかれていませんか?

季節の変わり目は体調を崩しやすく、住環境の大切さを痛感しているジャックです。

そこで、

今回、世紀のリノベーション工事をさせていただきましたT様が夏を過ごされた実体験を語っていただきましたのでご案内させていただきます。

大変貴重なデータと感想をいただけましたこと改めて感謝申し上げます。

 

<第6話> 夏を過ごしてみて

 

前回までのあらすじは・・・

平成25年4月にリノベーションをすることを思い立ち、1年間かけて夫婦の「終の棲家」を熟考に熟考を重ねてプランニングを練り上げました。そして今年4月に改築をし始め、6月に見事そのプランニングが完成したという次第です。

工事期間中は大勢の工事関係者にお世話になり、おかげさまで非常に満足のいく品質のリノベーションが完成したと喜んでいます。

 

さて今回は“夏を過ごしてみて”という題目で、半信半疑で導入した光冷暖装置を使用して過ごしたひと夏の生活体験を述べることにします。

まずおさらいとして光冷暖システムとは、夏はラジエターパネルに冷水(10℃~20℃)を通し、冬は湯を通してパネルから遠赤外線(=熱を伝える光)を発生させます。そして、全室の壁や天井に塗ったセラミック入り漆喰に反射させて、夏は身体の体温を奪い、冬は身体に熱を与えるという輻射式冷暖房装置というものです。

一般に使用されている室温を上げ下げして冷暖房を行なうエアコン(クーラー)と違うところは、①冷房の場合、夏場3ヶ月間は24時間電源を入れたままである点 ②トイレや脱衣場も含めて家中隅々まで涼しく感じられる全館冷暖房という点 ③電気代がエアコンに比べて、1/2~1/3ですむエコロジー装置という夢のような空調装置である点です。半信半疑でしたが、せっかく我が家をリノベーションするなら間取りの変更だけではもったいない、一年中春の気候で過ごしたいと導入してみた光冷暖システムでした。


光冷暖ラジエターパネル (2)

広々リビング。

アイシネン断熱材 (2)

 

 

 

断熱がしっかりしているからこその住環境です。

それではまず我が家の使用条件を述べます。

  • リフォーム1階の床面積100㎡、天井高2.4m~2.6m、トイレ・脱衣場のみ個別部屋で、その他はワンルーム状態。(2階部分は未施工)
  • 断熱材は、カナダ製アイシネンという現場発泡吹き込み工法で、1階部分の床裏・壁・天井の六面体をウレタンで包んだ魔法瓶状態。
  • 内装材は、床フローリングは無垢板唐松・窓はYKK-APのAPW2重サッシ・壁と天井は光冷暖メーカー指定のセラミック入り漆喰全面塗装。
  • ヒートポンプは三菱電機製5馬力エコヌクールで、光冷暖ラジエターパネルを2枚設置
  • 電気代は、アンメーターで計測して22円/kwhで計算。

 

では、この条件下での評価を<空気質>・<体感気候>・<電気代>の三つの因子に分けて評価をしてみます。

まず<空気質>ですが、メーカーホームページ動画では、「高原の爽やかさ」・「世界の違う空気質」・「空気が清清しい」などとやらせのさくらが喋っていると思っていました。しかしひと夏を過ごしてみてこの通りの空気質です。当家では、2階と1階の空気質が全く違ったものになっています。光冷暖システムをONにしていると、“清流や滝の中にいるような”“原生林の中にいるような”なんとも言葉では言い表せない清涼感を感じます。また、この生活様式にして家の中のホコリは十分の一に減りましたし、台所の料理臭もしません。不思議です。まだ買っていませんが、シャープのクラスターイオン発生機もこんなものでしょうか。

次に<体感気候>ですが、トイレ・脱衣場も含めて家中室温26℃、湿度70%前後です。梅雨時期や雨の日の外気は湿度100%になりますが、室内は常に一定で快適な体感です。エアコンのような気流はありませんし、肌の乾燥もありません。日常生活では、外界のむし暑さを感じさせない春のような生活空間になりました。但し、軽運動や鍋でも食べて体温が上がって熱く感じた時は、サーキュレーター(小型扇風機)を回します。これで充分です。光冷暖システムを付けていると、暑い・ムシムシする・冷えすぎるなどのストレスを感じさせない気持ちの良い自然な春のような生活空間になりました。

 

一方<電気代>ですが、7月が4,700円で8月が4,500円でした。今年は猛暑日が少なかったのですが、それにしても驚きのランニングコストです。我が家には瞬間電気代計と累積電気代計を取り付けていますので間違いありません。また、7月の家全体の電気代が1万円で済んだのは全館LEDのダウンライト照明にしたおかげです。コストパフォーマンスは最高です。

 

最後に今回の1階部分をワンルームにしたおかげで、家は広く使いやすい間取りになりましたし、壁がなくなり家の中は3倍明るくなりました。

またエアコン嫌いの夫婦がこれまではエアコン無しで過ごした酷暑日が春日になり、我ながら今回の投資に対するリターンは充分あったと満足した“ひと夏の経験”でした。

 

広くなったワンルーム2 (2)広くなったワンルーム (2)

 

 

 

 

 

次回は一年かけて練り上げた設計プランである「5つの肝」について評価してみたいと思っています。

 

第7話  秋を過ごしてみて

第8話  冬を過ごしてみて

第9話  おわりに(総評)

 

心の旅・季節の中で

2014年11月8日 土曜日 by totoro

神戸支店のトトロです。

ご当地キャラでお馴染みの玄さん(石の顔)、地元の玄武洞へ

行って来ました。大迫力でした。

紅葉にはまだ早く、11月中旬よりが見頃かと思います。

紅葉が多く、その頃には最高だろうと思います。

その後に、コウノトリの里で鸛を20羽以上をはじめて見て

夕后に4~5羽が飛び立つ姿を見て、帰路につきました。

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住宅を取り巻く環境

2014年11月3日 月曜日 by ジャック

久しぶりの投稿になりますジャックです。

6月にリノベーション工事の進捗をUPして以来の投稿になってしまいました。

今年も早いもので、残すところあと2ヶ月・・・

今年はみなさんにとってどのような・・・・まだ早いですね(笑)

しかし、住宅業界を取り巻く環境は年々変わっており、先日の業界新聞にでは改めて今後住宅に求められることが発表になっていましたので紹介させていただきます。

平成27年度(2015年度)予算の編成に向けた各省の概算要求が出揃ったようです。その大きな柱は「地域創生」だそうで、その中でも住宅分野においては、「地域活性化」・「省エネルギー」・「ストック活用」・「少子高齢化」という重点課題を絡めた事業において拡充される方向だそうです。

その中でも最重点は「安心安全」で耐震化・強靭化に対して手厚い方針を示していくようです。先の集中豪雨による土砂災害など安全な暮らしへの信頼が揺らいでいるうえ、南海トラフ巨大地震や首都直下地震への関心が高まっていることが大きな要因のようです。戸建て住宅に関しては2020年までに耐震化率95%という目標達成に向けて、耐震改修の補助額を拡充する自治体への支援に力を入れていくとありますので、リフォームリノベーションをお考えの方は間取り変更だけでなく、耐震化にも取り組んでいかれた方が良いと思います。

 

また同時に「エネルギー対策」も大幅な拡充を考えているようです。電気料金の高騰や地球温暖化対策の観点からエネルギー関連の事業は予算を大幅に増やしているようです。

2020年の省エネ基準の義務化に向けて段階的に高性能化へのステップを早めるイメージです。長期優良住宅化リフォーム推進事業や地域型住宅グリーン化事業など、ゼロエネ住宅の普及や断熱性能の高い建材を使った省エネリフォームの補助を行う事業については益々力を入れていく傾向にあります。

新築で当たり前になりつつある高性能化がストック住宅へも今後益々普及していくことになると考えられます。

 

私たち道下工務店では、「安心安全」・「省エネルギー化」を機械に頼ることで可能にするのではなく、出来るだけ自然の力を借りながら、「素材」と「性能」を共存させていく家づくりをしていきたいと考えています。

特に、既存住宅の多くは、「耐震性能」「断熱性能」が不足しているといわれています。

経済においては先進国である日本が、住宅においては・・・とよく言われます。

このような国の政策にただ乗っかって、「損した」・「得した」というのではなく、このようなことを知った上で『あなたにとって本当に必要な家』を一緒に創っていけるお手伝いができればと考えています。

 

これから新築やリフォーム・リノベーションをお考えの皆様には、くらしづくり大學(家づくり勉強会)へ是非ご参加頂き、一緒にスタートしていければと思います。

くらしづくり大學

http://www.ecomichi.com/kurashidukuridaigaku.html